その他

 
三流劇団ぼを・たんつ3部作

3作目の「ビリディアンの迷宮」の除いた他の2作は前世紀の作品

90年代半ばの執筆なのだが、昭和の匂いが微妙にするのは何故だろう(*_*)

『アモーレの鐘はもう聞こえない』

公演記録


1.1995年1/13-17 @ 池袋シアターグリーン

[グリーンフェスティバル Vol.39参加作品]

演劇レーベルBö-tanz第8回公演

演出:矢作勝義


2.1996 年11/30 @ 横浜市港北区公会堂

[横浜市港北区明るい選挙推進委員会主催]

演劇レーベルBö-tanz番外公演(再演)

演出:矢作勝義


3.2008年6月26-29日@阿佐ヶ谷かもめ座

さあカンパニーVol. 2

演出:サチキプラス

公演が目前に迫った「三流劇団ぼを・たんつ」を次々に襲う珍事件、また珍事件… 果たして公演は無事に幕を明けるのか?

とある三流劇団(架空の団体です)を舞台に、聞き分けのない「おばかりん」な人々が繰り広げる愛と真実のドラマ! テロなし、銃なし、殺人なし… 演劇レーベルBö-tanzでは極めてレアな「掛け値なしのラブコメディ」にもう、ヤキモキしまくりさ!

解説(っぽいもの)

94年に書いたんだなあ… なつかしいなあ。

「劇団もの」を書くといったら、ある劇団員にも猛烈に反対されたのを今でも憶えているよ。でも、完成作品を読ましたら納得して頂けたようだ…って、そんな作品だ、って、どんな作品だ?

たわいない本ではあるのだが、ウチで二回(一回は横浜市の明るい選挙推進委員会に呼ばれたんだぜ!)だけでなく、他劇団「さあカンパニー」で公演されてるって事は、意外と名作なのかもよ。

 公演記録を見てもらえば分かるかも知れないが、初演の楽日の朝にあの「阪神・淡路大震災」が起こったんだった

『ツタの絡まるシャベルで…』

公演記録


1.1996年2/2-6  @ 池袋シアターグリーン

[グリーンフェスティバル Vol.41参加作品]

演劇レーベルBö-tanz第10回公演

演出:矢作勝義


2.1998年1/31-2/1

新横浜ラポール・シアター

[横浜市港北区明るい選挙推進委員会主催]

演劇レーベルBö-tanz番外公演(再演)

演出:矢作勝義

 あの「三流劇団ぼを・たんつ」がヒンシュクを顧みず、2.8倍(当社比、小数点二位以下切り捨て)にパワーアップして帰ってきたぞ! マジで「アモーレの鐘はもう聞こえない」の続編。今度は「三流劇団ぼを・たんつ」富士の裾野の本栖湖畔あたりで大暴れだ!

解説(っぽいもの)

 この続編もまた横浜市の明るい選挙推進委員会に呼ばれている。でも、それは「流れ上、そうなった」と言うことだろうね。

 なお、「本栖湖あたりで…」、および「公演年」から、何気に<某教団>の気配を感じられた方もおられようが、「それ、正解!」だ。にしても、ガス検知器代わりの<鳥かごのカナリヤ>持って、<エンジンカッター>で<サティアンの鋼鉄のドア>を切断するって、今にして考えても「凄すぎる絵」と言えるだろう。<カナリア>と<エンジンカッター>が<サティアン>で出会うって、なんか「手術台の上のミシンとこうもり傘の偶然の出会い(ロートレアモン = イジドール・デュカス)」みたいでシュールだ、ってか、シュールすぎるだろ、それ? っていうか、変な時代だったなぁ、90年代中盤って…


あっ、そうそう。高橋座長が「○乱Q の○んく」の役で出ています…(ウソだけどね)

真実は台本で!

『ビリディアンの迷宮』

公演記録


2002年 7/11-15  @ 大塚萬スタジオ

[萬スタジオBACKUP シリーズ2002 選抜大会参加作品]

演劇レーベルBö-tanz第20回公演

演出:はなださとし

 東海沖地震、富士山大爆発そんなヤバイ噂が席巻する「青木ヶ原樹海」を舞台に、多種多様な三流劇団の団員達が右往左往する「ハイパーお馬鹿さん芝居」、って言うより「迷走する歌謡ショー」??

 青木ヶ原樹海… 周辺には河口湖、山中湖。例年夏ともなると、観光客でごった返しているはずなのだが、今年の夏はどうも様子が違うようだ。昨年秋から富士山直下で火山特有の低周波地震が多発し、東海地震の想定震源域の微小地震にも大きな変化が起こり始め、研究者が騒ぎ始めた。そんなわけで、この夏は山中湖のキャンプ場にも、富士急ハイランドにも、富士急行・河口湖駅にも観光客の影は皆無、当の青木ヶ原樹海では、鳴沢氷穴の売店すらも閉鎖され、人っ子ひとり、犬一匹もいないって有様。こんな最中、何をどう間違えたのか、いろいろな三流劇団に所属する役者連中が、ここ青木ヶ原樹海に集結しちゃったの。どうやら、映画監督・能義達哉の最新作「ビリディアンの迷宮」のオーディションが、よりにもよって、この原生林で行われるらしいのだ。揃いも揃った名優たち。ちょいと「あぶない奴等」ばかりだ。さて、一体どうなっちゃうんだろうね?

解説(っぽいもの)

 演劇レーベルBö-tanzの作品の中で一等目映い(いや、禍々しい)光を放つ作品である。「いったいこれは何なんだ? 何を見てしまったのだ?」とすべての観客が混乱に陥った理由も分かりすぎるほど分かる。シノプシスを読んでも分かるように「地震」を扱っていること&「東海大地震で浜岡原発がメルトダウン…」等の今どきどうかと思う表現があるが、浜岡原発の完全停止を受けて、アップすることとした。「あれっ? 福島原発が低温停止状態になるまで、台本アップを見合わせたいとかぬかしてなかったっけ?」とか突っ込み入れないこと。この「フレキシビリティの高さ(=単にいい加減)」が俺っぽさなんだからさ(ノ゜◇゜)ノ

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撮影:丸山智
撮影:丸山智
撮影:丸山智
J.H.(1997年)
-Joyride on the Highway-

解説(っぽいもの)

 ネットゲームを舞台に据えたSFといえばSFだが、そうでないような気もする微妙な作品。14年前に書いたものなので、ネットワーク接続が「モデム通信」だったりして、さすがに古くさい感じがするのは否めない。しかし、この作品のプロットは結構好きだなぁ(ダメなところはダメだけどね)。久々読んでみたが、ちょっと気に入っちゃったぞ。「換骨奪胎」というほどではないが、21世紀に則した作品に改めて書き直したいくらいだ。「J.H.2011」とかってタイトルでね。まあ、ネタ元はゲームの「首都高バトル」なんだろうが、当時流行り始めていたネットゲームやシミュレーションゲームなどの香料が加えられているようだ。「殺人VV」の元はハーラン・エリスンの「101号線の決闘(Along with the scenic route)」か? いいとこ突いているが、外れと言っておこう。確かにそれも当然の如く影響を受けていたはずだが、「殺人VV」のネタ元はジョー・R・ランズディルとダン・ラウリ—「パイロットたち」だ。

J.H. -Joyride on the Highway-。Internet上に構築されたヴァーチャル・サーキット。ただ首都高を正確に模倣しただけの仮想空間。日本中のオタクが何をとち狂ったのか、競いあって造り上げた一大バーチャルワールド。一時は首都高だけでなくそれに繋がる東名や中央道、それに東北道までにも拡大していく勢いだったのに、尻つぼみになってしまったという。「ゲーム性が低かった」…それがJHに対しての大方の見解。「レーシングゲームならこれより面白いのがゴマンとある」そういって、みんな去っていったんだ。

 忘れ去られたオンラインゲームの高速道の上で一台の漆黒の車が走り出す。それは「殺人VV(ヴァーチャル・ヴィークル)」という名の亡霊であった…

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